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取締役の地位の会社内外における重要性に鑑み、会社法は取締役の欠格事由を定めています。

取締役の欠格事由

  • 法人
  • 成年被後見人もしくは被保佐人または外国の法令上これらと同様に取り扱われている者
  • 会社法および関連法制に定める罪を犯し、刑に処せられ、その執行を終わり、またはその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
  • 会社法および関連法制に定める罪以外の法令の規定に違反し、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまでまたはその執行を受けることがなくなるまでの者(刑の執行猶予中の者を除く。)

破産手続開始決定を受けた者は取締役になれるか

破産手続開始決定を受けたからといって、取締役になれないわけではありません。会社法上も取締役の欠格事由とは定められていないからです。その趣旨は、破産手続開始の決定を受けた者につき、再度の経済的再生の機会を与えるという目的があるとされています。したがって、破産手続開始の決定を受け、復権していなくても、取締役に選任されることができます。

もっとも、既に取締役の地位についている者については、その者に対する破産手続開始決定により、いったん取締役を退任することとなります。株式会社と取締役の関係は民法の委任に関する規定に従うこととされているところ、破産手続開始の決定は民法上の委任の終了事由に該当するからです(「取締役と会社との関係」参照)。

監査役の欠格事由

監査役にも上記取締役の欠格事由の規定が準用されます。

関連条文

会社法331条

次に掲げる者は、取締役となることができない。
一  法人
二  成年被後見人若しくは被保佐人又は外国の法令上これらと同様に取り扱われている者
三  この法律若しくは一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 (平成18年法律第48号)の規定に違反し、又は金融商品取引法第197条 、第197条の2第一号から第十号の3まで若しくは第十三号から第十五号まで、第198条第八号、第199条、第200条第一号から第十二号の2まで、第二十号若しくは第二十一号、第203条第3項若しくは第205条第一号から第六号まで、第十九号若しくは第二十号の罪、民事再生法 (平成11年法律第255号)第255条 、第256条、第258条から第260条まで若しくは第262条の罪、外国倒産処理手続の承認援助に関する法律 (平成12年法律第129号)第65条 、第66条、第68条若しくは第69条の罪、会社更生法 (平成14年法律第154号)第266条 、第267条、第269条から第271条まで若しくは第273条の罪若しくは破産法 (平成16年法律第75号)第265条 、第266条、第268条から第272条まで若しくは第274条の罪を犯し、刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
四  前号に規定する法律の規定以外の法令の規定に違反し、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者(刑の執行猶予中の者を除く。)

会社法335条

第331条第1項及び第2項の規定は、監査役について準用する。

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