- 借地借家法第18条
- 契約の更新の後において、借地権者が残存期間を超えて存続すべき建物を新たに築造することにつきやむを得ない事情があるにもかかわらず、借地権設定者がその建物の築造を承諾しないときは、借地権設定者が地上権の消滅の請求又は土地の賃貸借の解約の申入れをすることができない旨を定めた場合を除き、裁判所は、借地権者の申立てにより、借地権設定者の承諾に代わる許可を与えることができる。この場合において、当事者間の利益の衡平を図るため必要があるときは、延長すべき借地権の期間として第七条第一項の規定による期間と異なる期間を定め、他の借地条件を変更し、財産上の給付を命じ、その他相当の処分をすることができる。
- 裁判所は、前項の裁判をするには、建物の状況、建物の滅失があった場合には滅失に至った事情、借地に関する従前の経過、借地権設定者及び借地権者(転借地権者を含む。)が土地の使用を必要とする事情その他一切の事情を考慮しなければならない。
- 前条第五項及び第六項の規定は、第一項の裁判をする場合に準用する。
条文の趣旨と解説
契約の更新の後に建物の滅失があった場合において、借地権者が借地権設定者の承諾を得ないで残存期間を超えて存続すべき建物を築造したときは、借地権設定者は、地上権の消滅の請求又は土地の賃貸借の解約の申入れをすることができるものとされています(借地借家法8条3項)。
しかし、借地権者が残存期間を超えて存続すべき建物を新たに築造することにつきやむを得ない事情があるにもかかわらず、借地権設定者がその建物の築造を承諾しないときは、借地権者は、裁判所に借地権設定者の承諾に代わる許可を申し立てることができます(本条1項)。転借地権が設定されている場合において、必要があるときは、転借地権者もこの申立てをすることができます(本条3項において準用する借地借家法17条5項)。
承諾に代わる許可の裁判があった場合、借地権は、裁判のあった日から20年間延長されますが(借地借家法7条1項本文)、裁判所は、当事者間の衡平を図るため必要があるときは、これと異なる期間を定めることができます(本条1項後段)。
借地借家法附則
借地借家法の施行日である平成4年8月1日より前に設定された借地権については、借地借家法8条の規定は適用されず(借地借家法附則7条1項)、したがって、更新の後に借地権者が建物の築造をしたとしても、借地権設定者から地上権の消滅の請求又は土地の賃貸借の解約の申入れをすることはできないことから、本条の適用はないものとされています(借地借家法附則11条)。条文の位置付け
- 借地借家法
- 借地
- 借地条件の変更等
- 借地借家法第17条 - 借地条件の変更及び増改築の許可
- 借地借家法第18条 - 借地契約の更新後の建物の再築の許可
- 借地借家法第19条 - 土地の賃借権の譲渡又は転貸の許可
- 借地借家法第20条 - 建物競売等の場合における土地の賃借権の譲渡の許可
- 借地借家法第21条 - 強行規定
- 借地条件の変更等
- 借地