民法第205条
この章の規定は、自己のためにする意思をもって財産権の行使をする場合について準用する。

条文の趣旨と解説

民法は、物に対する事実的支配を占有権として保護していますが、物以外の財産権を事実上支配している場合にも、同様の保護を与える必要があると考えられます。物以外の財産権の行使者に、物の占有者に準ずる保護を与える制度を、準占有といいます。
準占有の要件は、自己のためにする意思をもって財産権の行使をすることです。準占有には、占有に関する規定が準用されます(本条)。

条文の位置付け