民法第327条
  1. 不動産の工事の先取特権は、工事の設計、施工又は監理をする者が債務者の不動産に関してした工事の費用に関し、その不動産について存在する。
  2. 前項の先取特権は、工事によって生じた不動産の価格の増加が現存する場合に限り、その増価額についてのみ存在する。

条文の趣旨と解説

不動産工事の先取特権は、工事の設計、施工又は管理をする者が債務者の不動産に関してした工事の費用に関し、その不動産の上に存在します(本条1項)。公平の趣旨に基づいて認められた先取特権であると説明されています。
不動産の工事の先取特権は、工事によって生じた不動産の価格の増加が現存する場合に限り、その増加額についてのみ認められます(本条2項)。

条文の位置付け