- 借地借家法第4条
当事者が借地契約を更新する場合においては、その期間は、更新の日から10年(借地権の設定後の最初の更新にあっては、20年)とする。ただし、当事者がこれより長い期間を定めたときは、その期間とする。
- 借地法(旧法)第5条
- 当事者カ契約ヲ更新スル場合ニ於テハ借地権ノ存続期間ハ更新ノ時ヨリ起算シ堅固ノ建物ニ付テハ30年、其ノ他ノ建物ニ付テハ20年トス此ノ場合ニ於テハ第2条第1項ノ規定ヲ準用ス
- 当事者カ前項ニ規定スル期間ヨリ長キ期間ヲ定メタルトキハ其ノ定ニ従フ
条文の趣旨と解説
当事者が合意により借地契約を更新する場合における更新後の存続期間を定めています。
民法の定め
民法は、賃貸借について、更新後の存続期間は、更新の時から50年を超えることができないと規定し(民法604条2項)、更新後の存続期間に上限を設けています。本条は、民法604条2項の特則にあたります。
借地借家法の定め
当事者が借地契約を更新する場合において、更新後の存続期間を定めなかったときは、借地権の存続期間は、(1) 借地権の設定後の最初の更新では、更新の日から20年、(2) その後の更新では、更新の日から10年となります(本条本文)。当事者が更新に際して、20年又は10年よりも長い存続期間を定めたときは、その約定の期間が借地権の存続期間となります(本条ただし書)。約定の存続期間につき、上限はありません。
これに対して、当事者間の約定で20年又は10年より短い存続期間を定めた場合は、当該約定は借地人に不利なものとして無効となり(9条)、本条本文の適用により、借地権の存続期間は20年又は10年となります。
借地法の定め
当事者が借地契約を更新する場合において、更新後の存続期間を定めなかったときは、借地権の存続期間は、更新の時から起算して、(1) 石造、土造、煉瓦造又は之に類する堅固の建物(以下「堅固建物」といいます。)の所有を目的とするものについては30年、(2) その他の建物(以下「非堅固建物」といいます。)の所有を目的とするものについては20年となります(借地法5条1項前段)。ただし、この場合において、期間の満了前に建物が朽廃した場合には、借地権はその時点で消滅します(借地法5条1項後段において準用する借地法2条1項ただし書)。当事者が更新に際して、30年又は20年よりも長い存続期間を定めた場合は、その約定の期間が借地権の存続期間となります(借地法5条2項)。なお、この場合には、建物の朽廃があったとしても、借地権は消滅しないと解されています(望月礼二郎・篠塚昭次『新版注釈民法(15)』)。
これに対して、当事者が更新に際して、30年又は20年より短い存続期間を定めた場合は、当該約定は、借地権者に不利なものに該当するため、これを定めなかったものとみなされ(借地法11条)、借地法5条1項の適用により、借地権の存続期間は30年又は20年となります