会社と取引をする際に、その会社が本当に存在しているのか、代表者は誰なのかを知る必要が生じる場合があります。会社の存在は、どのような方法で調べればいいのでしょうか。
株式会社を設立するには、設立の登記(とうき)を申請し、代表者や本店所在地などの事項を登記しなければなりません。つまり、登記の記載を見ることによって、その会社が存在しているかどうか、代表者が誰なのかを知ることができるのです。
商業登記について
(1) 登記簿とは
株式会社登記簿は、会社法により株式会社が登記すべき事項が記録される帳簿です。
ほかにも合名会社登記簿、合資会社登記簿、合同会社登記簿などがあります。
(2) 登記簿の記載内容を調べて分かること
たとえば
- 会社の本店、支店の所在地
- 商号
- 資本金の額
- 取締役の氏名
- 代表取締役の氏名および住所
- 発行済み株式の総数
が分かります。
商業登記の記載内容を確認する方法
(1) 登記事項証明書を交付してもらう
登記所で、登記記録に記載されている事項の全部又は一部を証明した書面(「登記事項証明書」といいます。)を発行してもらうことができます。
この発行してもらった登記事項証明書を見ることで、登記の記載事項を確認することができます。
(2) インターネットを利用して登記情報を閲覧する
一般財団法人民事法務協会が運営するホームページで、登記情報を確認することができます。
登記情報提供サービス | 一般財団法人民事法務協会
個人の方が利用する場合にはクレジットカードで決済することとなります。
ただし、この方法によって画面上で閲覧された登記情報は、登記事項証明書と異なって、法的な証明力はありません。
登記事項証明書を交付してもらう手続
(1) 管轄する役所
登記の事務は、当事者の営業所の所在地を管轄する法務局、地方法務局、これらの支局、出張所が取り扱っています。
管轄区域は、法務局のホームページから調べることができます。
管轄のご案内 | 法務局のホームページ
(2) 請求する方法
登記事項証明書の交付を請求する方法は次の方法があります。
- 最寄りの登記所に請求書を持参する方法
- 請求書を登記所に郵送する方法
- オンラインにより交付請求をする方法
登記事項証明書の種類
登記事項証明書には次の種類があります。
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- 現在事項証明書
- 現に効力を有する登記事項、会社成立の年月日、取締役、会計参与、監査役、代表取締役等の就任の年月日、会社の商号および本店の登記の変更に係る事項で現に効力を有するものの直前のものを証明した書面
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- 履歴事項証明書
- 現在事項証明の記載事項に加えて、当該証明書の交付の請求があった日の3年前の日の属する1月1日から請求日までの間に抹消された事項で現在効力を有しないものを証明した書面
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- 閉鎖事項証明書
- 閉鎖した登記記録に記録されている事項を証明した書面
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- 代表者事項証明書
- 会社の代表者の代表権に関する登記事項で現に効力を有するものを証明した書面