弁護士との顧問契約は、何の法的問題も抱えていない場合には、そのメリットを実感して頂けないかもしれません。そこで、はじめに、私が考える顧問契約のメリットからお話していきたいと思います。
顧問契約を締結するメリット
弁護士と顧問契約を締結することの最も大きな意味は、弁護士との「情報の共有」にあると私は思います。定期的に、弁護士との間で、契約書のチェック、相談や連絡(雑談も含みます)をしていることで、事業の状況、業界の動向、経営理念や組織風土等についても弁護士と情報が共有されます。
そして、弁護士とそのような情報を共有しておくことで、以下のような具体的なメリットが生まれます。
(1) 訴訟対応が迅速にできます
事業に関連する紛争について訴えられた場合には、限られた時間のなかで、事業の内容を弁護士に説明しなければなりません。その際、業界における一般的な取引の態様や、自社のサービスの特徴などについても、一から説明しなければならないこともあります。訴えられた側は、定められた裁判期日までに防御の準備を整えなければいけないところ、このような説明から始めていたのでは、十分な準備の時間を確保することが困難となってしまうこともあります。
そこで、普段から弁護士との間で、事業概要や業界の慣行についての認識を共有しておくことで、いざというときに迅速かつ適切に対応することが可能となります。
(2) 再編手続や社内規程の整備が円滑にできます
会社組織に関する情報を共有しておくことで、合併や会社分割などの組織再編も円滑に行うことができます。通常であれば定款や株主名簿、議事録などの書類を開示していただいた上で手続を進めていく必要がありますが、普段から会社の書類等を顧問弁護士と共有しておくことによって、迅速かつ円滑な対応が可能となります。
(3) 経営方針や状況を踏まえて業務を遂行できます
取引上の事情や会社の経営方針等によって、問題に対処する際の方針が変わる場合があると思います。たとえば、会社の経営判断として重要な取引先に対しては裁判を起こしたくない場合もあるでしょうし、逆に会社の中核となる事業が危険にさらされている場合には、即座に法的措置を執る必要も出てくるでしょう。弁護士としても、あらかじめ会社の経営方針や経営者の意向を理解していれば、会社の経営判断を尊重した上で、可能な限り意向に沿うように法的措置を進めていくことができると思います。
以上のように、会社の情報を事前に共有しておくという観点で見たときには、顧問のメリットを感じていただけると思います。
顧問契約の内容と顧問料の目安
法務顧問契約を締結いただいた場合、主に以下のようなサービスを提供いたします。
もちろん、下記の内容に限られるわけではありませんので、お気兼ねなくご相談ください。
(弁護士の取扱分野でない場合でも、他の専門家をご紹介できる場合があります。)
顧問料 | 55,000 円 / 月 | 88,000 円 / 月 | 110,000 円 / 月 |
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法律相談 | 5時間 / 月 | 8時間 / 月 | 10時間 / 月 |
法律相談の場所 | 当事務所 | 当事務所 | 定期訪問も可 |
電話のみでの相談 | 可 | 可 | 可 |
メールでの法律相談 | 5通 / 月 | 8通 / 月 | 10通 / 月 |
契約書のチェック (大幅な修正を要しない場合) |
1通 / 月 | 3通 / 月 | 5通 / 月 |
契約書や 社内規程等の作成 |
別料金 | 1通 / 月 | 3通 / 月 |
着手金の減額 | 10%減額 | 20%減額 | 30%減額 |
経営者ご本人やご家族の法律相談 | 可 | 可 | 可 |
上記顧問料の金額は消費税を含みます。
詳しくは<お問い合わせのページ>からお問合せください。