借地借家法第26条
  1. 建物の賃貸借について期間の定めがある場合において、当事者が期間の満了の一年前から六月前までの間に相手方に対して更新をしない旨の通知又は条件を変更しなければ更新をしない旨の通知をしなかったときは、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす。ただし、その期間は、定めがないものとする。
  2. 前項の通知をした場合であっても、建物の賃貸借の期間が満了した後建物の賃借人が使用を継続する場合において、建物の賃貸人が遅滞なく異議を述べなかったときも、同項と同様とする。
  3. 建物の転貸借がされている場合においては、建物の転借人がする建物の使用の継続を建物の賃借人がする建物の使用の継続とみなして、建物の賃借人と賃貸人との間について前項の規定を適用する。

条文の趣旨と解説

民法上、当事者が賃貸借の期間を定めたときは、その期間が終了することによって、賃貸借は終了します(民法622条において準用する民法517条1項)。賃貸借の期間が終了した後、賃借人が賃借物の使用又は収益を継続する場合において、賃貸人がこれを知りながら異議を述べないときは、従前の賃貸借と同一の条件で更に賃貸借をしたものと推定する、という規定がありますが(民法619条1項)、あくまで「推定」がされるにとどまり、当事者は反対の意思を有したことを立証して、推定を破ることができます。

これに対して、借地借家法は、建物賃借権の存続を保護するため、法定更新の制度を設けています。すなわち、建物の賃貸借について期間の定めがある場合に、当事者が期間の満了の1年前から6月前までの間に相手方に対して更新をしない旨の通知をしなかったときは、契約を更新したものとみなします(本条1項本文)。
また、更新をしない旨の通知をした場合であっても、建物の賃貸借期間が満了した後建物の賃借人が使用を継続する場合に、建物の賃貸人が遅滞なく異議を述べなかったときも、契約を更新したものとみなします(本条2項)。建物の賃貸借がされている場合においては、建物の転借人がする建物の使用の継続を建物の賃借人がする建物の使用の継続とみなします(本条3項)。

これらの規定によって更新された場合、従前と同一の条件で契約が更新されたものとみなされますが(本条1項本文)、期間について定めのない賃貸借となります(本条1項ただし書)。

条文の位置付け