- 民法第307条
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- 共益の費用の先取特権は、各債権者の共同の利益のためにされた債務者の財産の保存、清算又は配当に関する費用について存在する。
- 前項の費用のうちすべての債権者に有益でなかったものについては、先取特権は、その費用によって利益を受けた債権者に対してのみ存在する。
条文の趣旨と解説
公平の見地から、各債権者の共同の利益のためにされた債務者の財産の保存、清算又は配当に関する費用について、共益の費用の先取特権が付与されています(本条1項)。ただし、総債権者に有益でなかった費用については、その費用によって利益を受けた債権者に対してのみ優先弁済権を主張できるものとされます(本条2項)。
条文の位置付け
- 民法
- 物権
- 先取特権
- 先取特権の種類
- 一般の先取特権
- 民法第306条 – 一般の先取特権
- 民法第307条 – 共益費用の先取特権
- 民法第308条 – 雇用関係の先取特権
- 民法第309条 – 葬式費用の先取特権
- 民法第310条 – 日用品供給の先取特権
- 一般の先取特権
- 先取特権の種類
- 先取特権
- 物権