こんな本を読んだ。
『僕は君たちに武器を配りたい』

僕は君たちに武器を配りたい

就職活動を始めようとしている大学生に向けて書かれている。
資本主義の仕組みから説き起こしつつ、
どんな会社に入るべきか、どういう選択をすればリスクが少ないか。

もちろん社会人になってから読んでも遅くはないと思う。
社会にでて仕事をしながら気付いたことでも、
丁寧に論理を積み重ねて説明されているから、考えの整理にもなる。

この本の冒頭を要約すれば次のようになると思う。
全ての産業で「コモディティ化」が進んでいる。コモディティというのは、商品が個性を失い、どのメーカーのどの商品を買っても大差がない状態。コモディティ化した市場で商品を売る場合、「少しでも安い方がいい」から、値下げ競争になる。
そして、コモディティ化は、商品だけの話ではない。労働市場での人材の評価でも同じことが起きている。他に代わりの人がいるかぎり、「どれだけ安い給料で働けるか」という給料の値下げ競争が始まる。
こうした人のコモディティ化ということを前提に、どうやって生き残っていくべきかというのが、この本の内容だ。

経済に関する本では、『経済学的思考のセンス』(中公新書)も読みやすくてオススメだ。
こちらの日記で要約と感想を書いているので、よかったらどうぞ。
経済学的思考のセンス | Things change