民法第264条の6
  1. 所有者不明土地管理人がその任務に違反して所有者不明土地等に著しい損害を与えたことその他重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人の請求により、所有者不明土地管理人を解任することができる。
  2. 所有者不明土地管理人は、正当な事由があるときは、裁判所の許可を得て、辞任することができる。

条文の趣旨と解説

所有者不明土地管理制度の趣旨は、土地所有者の利益に配慮しながら所有者不明土地の円滑かつ適正な管理を実現するという点にあることから、所有者不明土地管理人がその任務に違反して所有者不明土地等に著しい損害を与えたことその他重要な事由があるときは、当該管理人による管理をそれ以上続けることは相当でないと考えられます(法制審議会民法・不動産登記法部会『部会資料33』)。
そこで、このような事由があるときは、裁判所は、利害関係人の請求により、所有者不明土地管理人を解任することができるとされています(本条1項)。

また、所有者不明土地管理人は、正当な事由があるときは、裁判所の許可を得て、辞任することができます(本条2項)。

条文の位置付け