国立西洋美術館のレンブラント展を訪れてきた。
「光の探求/闇の誘惑」という展覧のタイトルどおり、
レンブラントといえば「光と影の芸術家」という印象が強い画家だ。

今回の展示は、まずレンブラントの黒版画が集約されたブースに始まり、
版画を刷る紙や明暗法などの試行錯誤の跡をたどりながら、
レンブラントが行き着いた光と闇の境地を再確認する。

周囲の暗闇を強調することで主題を浮き上がらせる、
そんな教科書のような説明を超えて、
レンブラントの明暗に対する探求の情熱を感じる。

人によっては重い感じの絵画として敬遠されがちな作風かもしれないけれど、
レンブラントという一人の芸術家の生涯に触れられる意味で、
作風の好みにかかわらず、楽しめる企画展になっている。

国立西洋美術館のレンブラント展は、6月12日までです。
(→ 国立西洋美術館のホームページ