民法第659条
無報酬の受寄者は、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、寄託物を保管する義務を負う。
平成29年改正前民法第659条
無報酬で寄託を受けた者は、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、寄託物を保管する義務を負う。

条文の趣旨と解説

寄託は寄託物それ自体を返還する義務が生じるため、「特定物の引渡し」(400条)を目的とする債務として、受託者は、原則として善管注意義務を負います。
本条は、無報酬の場合における受寄者の責任を軽減し、「自己の財産に対するのと同一の注意」をもって、寄託物を保管する義務を負うことを定めます

条文の位置付け