民法第512条の2
債権者が債務者に対して有する債権に、一個の債権の弁済として数個の給付をすべきものがある場合における相殺については、前条の規定を準用する。債権者が債務者に対して負担する債務に、一個の債務の弁済として数個の給付をすべきものがある場合における相殺についても、同様とする。

条文の趣旨と解説

平成29年民法(債権関係)改正により新設された規定です。

債権者が債務者に対して有する債権に、一個の債権の弁済として数個の給付をすべきものがある場合における相殺については、512条の規定を準用します。
債権者が債務者に対して負担する債務に、一個の債務の弁済として数個の給付をすべきものがある場合における相殺についても、同様とします。

本条は、相殺の充当の場面につき、弁済充当に関する規定(491条)と同様の規律を設けるものです(部会資料84-3)。

条文の位置付け