今日は「破産」のお話です。
会社の破産は、その歴史に幕を下ろすことを意味します。
事業の存続に必要な建物や設備を売却して、
可能な限りの債務を返済し、
雇用や取引などを清算していきます。
その過程には痛みを伴います。
従業員は職を失い、取引先は仕事を失う。
すべて清算したあとで、
会社の存在は法的に消滅します。
それでも、決して後世に何も残らないわけではありません。
事業の精神を受け継いだ社員は、新天地で活躍し、
売却された資産は、新しい姿で再び命を宿し、
記憶に残ったサービスは人の間で永久に語り継がれます。
破産という後ろ向きと思われる制度でも、
前向きな意味を付与できるかは、人次第。
法律家としても出来る限りのことをしていきたいと思います。