- 民法第662条
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- 当事者が寄託物の返還の時期を定めたときであっても、寄託者は、いつでもその返還を請求することができる。
- 前項に規定する場合において、受寄者は、寄託者がその時期の前に返還を請求したことによって損害を受けたときは、寄託者に対し、その賠償を請求することができる。
- 平成29年改正前民法第662条
- 当事者が寄託物の返還の時期を定めたときであっても、寄託者は、いつでもその返還を請求することができる。
条文の趣旨と解説
当事者が寄託物の返還の時期を定めていたときでも、寄託者は、いつでも受託者に対して返還を請求できます(1項)。寄託は、寄託者の利益のために行われるからです。
平成29年改正前も、任意の時期に返還を請求したことにより受寄者に損害が発生した場合には、寄託者に損害賠償責任が認められると理解されていましたが、改正により、明文化されることとなりました(2項)。