民法第657条
寄託は、当事者の一方がある者を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。
平成29年改正前民法第657条
寄託は、当事者の一方が相手方のために保管をすることを約してある物を受け取ることによって、その効力を生ずる。

条文の趣旨と解説

平成29年民法(債権関係)改正

改正前民法は「物を受け取ることによって、その効力を生ずる」とし、目的物の引渡しが寄託の成立要件と定めていました。しかし、実務上は諾成的な寄託契約が広く用いられており、現在の取引実態に合致していないことから、当事者の意思表示の合致のみで成立する諾成契約と改められました

条文の位置付け