- 民法第124条
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- 取り消すことができる行為の追認は、取消しの原因となっていた状況が消滅し、かつ、取消権を有することを知った後にしなければ、その効力を生じない。
- 次に掲げる場合には、前項の追認は、取消しの原因となっていた状況が消滅した後にすることを要しない。
- 法定代理人又は制限行為能力者の保佐人若しくは補助人が追認をするとき。
- 制限行為能力者(成年被後見人を除く。)が法定代理人、保佐人又は補助人の同意を得て追認をするとき。
- 平成29年改正前民法第120条
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- 追認は、取消しの原因となっていた状況が消滅した後にしなければ、その効力を生じない。
- 成年被後見人は、行為能力者となった後にその行為を了知したときは、その了知をした後でなければ、追認をすることができない。
- 前2項の規定は、法定代理人又は制限行為能力者の補佐人若しくは補助人が追認をする場合には、適用しない。
条文の趣旨と解説
取り消すことができる行為の追認は、取消しの原因となった状況が消滅し、かつ、取消権を有することを知った後にしなければ、取消しの効力を生じません(本条1項)。
平成29年改正前民法124条1項では、「取消権を有することを知った」ことを要件として規定していませんでしたが、改正前民法下における判例は、取り消すことができる法律行為であることを知っている必要があるとしていたため(大審院大正5年12月28日第二民事部判決)、改正民法ではこの判例法理が明文化されました。
法定代理人又は制限行為能力者の補佐人若しくは補助人が追認をする場合には、取消しの原因となっていた状況が消滅した後にすることは要件とされません(本条2項1号)。また、成年被後見人を除く制限行為能力者が、法定代理人、補佐人又は補助人の同意を得て追認をするときも、取消しの原因となっていた状況が消滅した後にすることは要件とされません(本条2項2号)。