- 民法第1034条
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- 配偶者は、居住建物の通常の必要費を負担する。
- 第583条第2項の規定は、前項の通常の必要費以外の費用について準用する。
条文の趣旨と解説
使用貸借契約の場合(595条参照)と同様の規律が設けられています。
配偶者居住権を取得した配偶者と居住建物の所有者との間において、固定資産税や通常の修繕費などの通常の必要費は、配偶者が負担します(本条1項)。
配偶者が居住建物について通常の必要費以外の費用を支出したときは、居住建物の所有者は、196条の規定に従い、その償還をしなければなりません(本条2項において準用する583条2項本文)。ただし、有益費については、裁判所は、居住建物の所有者の請求により、その償還について相当の期限を許与することができます(本条2項において準用する583条2項ただし書)。