牡丹の花

最近、ウェブ上のコンテンツは、飽和状態にあるような気がしています。
知りたいことをGoogle検索してみると、検索結果には似たようなページが並んでいて、どのサイトもものすごく分かりやすく丁寧に書かれていて、びっくりするほど情報が豊富です。

でも、どのサイトも似たような文章で味気がないような。
知りたいことはすぐに分かるんだけど、他の箇所は記憶には残らない。
書いてる人間に興味を持ったりすることも、あまりない。

もちろん、Google検索で訪問してきた読み手が目的を達成できるように、簡潔に分かりやすく書くことも重要だと思います。

でも、やっぱりぼくは世の中にじぶんの文章を公開するからには、少しでも心に響くところがあってほしい。そこで、読んでいただいた人の心に残る表現がじぶんにもできないかを、考えてみました。

1. ことばの飾り付けで、じぶんにしかできない表現を

表現を個性的にするための方法のひとつに、レトリック(修辞)で文章を装飾する方法があります。典型的なのは、比喩表現の「まるで〜〜のように」

(1) さりげなく例えを交えてみる

たとえば料理のレシピを書くにしても、「愛しいひとを待つかのごとく」とか「力士がぶつかるくらい激しく」とかいう表現を交えてみると、独創的な表現ができそうですね。
比喩のいいところは、共通の話題を作りやすいというところ。ぼくはゲームが好きなので、ゲームのキャラに例えた文章を読むと、テンションが上がります。

ただ、使いすぎると回りくどくなってしまうので、多用は禁物ですね。大事なところで、さらりと使えるのが「粋」だと思います。表現に気付いたひとだけが、微笑んでくれればそれで十分。

ちなみに比喩を学ぶには、以下の本がオススメです。とくに『レトリック感覚』はレトリックについて学術的・体系的に書かれた本なので、最初から通読しても面白いですし、ぱらぱらとめくってどんなレトリックの技法があるのかを知るだけでも、持っていて損はないと思います。

(2) 感覚にもっとも近い表現を

もうひとつ、文章を飾る表現方法として、ぼくはよく擬音語・擬態語(オノマトペ)を使っています。「雷がごろごろと」とか「風がそよそよと」とか。

ちょっと幼稚な表現のようにも見えますが、あえて、このブログでは頻繁に織り交ぜています。
気に入っているのは、擬音語・擬態語は、基本的にひらがなとカタカナで構成されているので、文章の見た目がすごく柔らかくなるところ。ぼくの文章は、普段の日記も固い表現になってしまいがちなので、ひらがなの割合を高くするためにも積極的に使っています。

2. ちょっと背伸びした単語をつかってみる

もうひとつ文章に工夫をするとすれば、他の人が使わないであろう単語を使ってみることが挙げられます。
ぼくは、電子辞書を暇なときに流し読みして、使いたい単語があれば、ブックマークしていました。いまならスマホに辞書アプリをダウンロードすれば、手軽に持ち運ぶことができますね。

美しいことばに出会ったときには、その単語を使いたいがために、ブログを書いたこともあります。たとえば、夏らしくなることを「夏めく」というそうですが、「めく」という語感が妙に気に入って、わざわざこの表現を使うためにブログのタイトルにしたことがありました。

文章は、ひとてま加えるだけで、見違えるように変化すると思います。

ふざけすぎず、それでも興味を持ってもらえる。
そんな文章を書いていきたいです。