ひまわりの花

経営の話を聞くということ

業種を問わず、経営の考え方や体験談を聞くことが好きです。
立地をどのように選択したか、営業や広告の方法、将来の方向性、雇用と組織内のマネジメント、ITを利用した情報管理や効率化、などなど。そして、じぶんにも取り入れることができれば、どんどん取り入れていきたいと思っています。

昨年11月、第一法規から、独立開業している弁護士による、開業・経営などに関する経験談やアドバイスを集めた本が出版されました。
『弁護士独立・経営の不安解消Q&A』という本です。

執筆されている先生方は、私とほとんどかわらない経験年数なのですが、一から事務所をつくりあげているだけに、開業に際して直面するであろう細かな問題まで突っ込んで書かれていて、非常に参考になるところがありました。

経営は孤独

渦中にいるときほど、悩みを相談できない

ぼくは、勤務弁護士経験を経て、2012年に弁護士として独立しました。
独立した当初は、コネもなく、ツテもなく、とくに売り込める経験もなく、不安もありました。

ぼくの勝手な強がりではありましたが、依頼者の前ではもちろん、私生活においても、頼りない心境を表に出してははいけないと考えて、なかなか不安をひとに相談することができませんでした。
当時の心境をさらけ出したのは、だいぶ落ち着いてからです。

起こりうる事態が見えれば安心がうまれる

『弁護士独立・経営の不安解消Q&A』では、独立開業や事務所経営をするにあたって、各弁護士が直面した問題も書かれていました。

たとえば、

  • 事務所開設の候補地だった場所に競合事務所が参入してきた
  • 事件処理以外の作業に時間をとられてしまう
  • 功を奏さなかった営業方法
  • ランニングコストの設定

これから開業する方にとって、事前にどのような問題に直面する可能性があるのかを知っていれば、大きな安心感をもつことができるように思います。

顧客獲得に向けた話も

『弁護士独立・不安解消Q&A』は、独立開業後の最大の関心事である顧客獲得についても、近時のニーズや地域性なども踏まえながら、さまざまな考え方や方法が紹介されています。

この本を買った人はこんな本も買いました

『弁護士のための事務所開設・運営の手引き』という日弁連が出している書籍があり、この本も事務所開設時の手続が網羅的に書かれていてオススメです。

ただ、リアルな経験談や個人の心境などはそれほど詳しくは書かれていませんので、『弁護士のための事務所開設・運営の手引き』を具体的な手続の参考にしつつ、あわせて『弁護士独立・経営の不安解消Q&A』を一読してみると、開設時のイメージがわきやすいのではないかと思います。