金子総合法律事務所

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「重要な判例・裁判例の紹介」の記事一覧

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財産全部を相続させる旨の遺言がされた場合における債務の承継と遺留分の侵害額の算定(平成21年3月24日最高裁第三小法廷判決)

相続人の1人に対して財産全部を相続させる旨の遺言がされた場合、相続債務はどのように引き継がれるのでしょうか。また、遺留分の侵害額の算定において、法定相続分に応じた相続債務の額を遺留分の額に加算することはできるのでしょうか […]
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預金者の共同相続人の一人は、被相続人名義の預金口座の取引経過の開示を求める権利を単独で行使することができる(最高裁平成21年1月22日第一小法廷判決)

(1) 金融機関の預金者に対する預金口座の取引経過開示義務の有無につき、「金融機関は、預金契約に基づき、預金者の求めに応じて預金口座の取引経過を開示すべき義務を負う」とし、(2) 共同相続人の一人が取引経過開示請求権を単 […]

遺産分割未了の間に第二次の相続が開始した場合において、第二次被相続人から特別受益を受けた者があるときの持戻しの要否(最高裁平成17年10月11日第三小法廷決定)

遺産分割未了の間に相続人が死亡した場合において、第二次被相続人が取得した第一次被相続人の遺産についての相続分に応じた共有持分権は、実体上の権利であって第二次被相続人の遺産として「遺産分割手続を経る必要があり」、第二次被相 […]
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共同相続に係る不動産から生ずる賃料債権の帰属と後にされた遺産分割の効力(最高裁平成17年9月8日第一小法廷判決)

相続人が数人ある場合、相続開始から遺産分割までの間に、遺産に係る不動産から生ずる賃料債権は、誰に帰属するかが、問題となりました。 判決の示した結論 相続開始から遺産分割までの間に、遺産である賃貸不動産を使用管理した結果生 […]

共同相続人の一人又は一部の者を保険金受取人とする養老保険契約に基づく死亡保険金請求権と特別受益(最高裁平成16年10月29日第二小法廷決定)

事案の概要 抗告人X1~X3及び相手方Yは、いずれも甲と乙の間の子である。甲は平成2年1月2日に死亡し、乙は同年10月29日に死亡した。甲の法定相続人は乙、X1~X3及びYであり、乙の法定相続人はX1~X3及びYである。 […]

「相続させる」趣旨の遺言によって取得した不動産又は共有持分権は、登記なくして第三者に対抗することができる(最高裁平成14年6月10日第二小法廷判決)

事案の概要 被上告人Xは、夫である被相続人Dがした、不動産の一切をXに相続させる旨の遺言によって、当該不動産ないしその共有持分権を取得した。 Dの法定相続人の一人であるEの債権者である上告人Yらは、Eに代位してEが法定相 […]
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民法903条1項により算定される具体的相続分の価額又は割合の確認を求める訴えは、確認の利益を欠くものとして不適法である(最高裁平成12年2月24日第一小法廷判決)

本件は、遺産分割審判がされた後、当該審判には特別受益の有無やその評価に対する判断に誤りがあるなどと主張し、具体的相続分の価額及び割合の確認を求めて、訴えが提起されたものです。 本判決の内容(抜粋) 最高裁平成12年2月2 […]
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遺産分割協議と詐害行為取消権(最高裁平成11年6月11日第二小法廷判決)

遺産分割協議が、詐害行為取消権行使の対象となるかどうかが争われました。 判決の示した結論 遺産分割協議が詐害行為取消権行使の対象となると判示しました。 事案の概要 亡Dは、借地権を有する土地上に建物を所有し、当該建物(「 […]