金子総合法律事務所

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「重要な判例・裁判例の紹介」の記事一覧

受遺者の選定を遺言執行者に委託する旨の遺言が有効とされた事例(最高裁平成5年1月19日第三小法廷判決)

事案の概要 亡Dの法定相続人は、いずれも妹である上告人Yらだけであったが、後記の本件遺言がされた時点では、DとYらとは長らく絶縁状態にあった。 Dは、昭和五八年二月二八日、被上告人Xに遺言の執行を委嘱する旨の自筆による遺 […]

特定の遺産を特定の相続人に「相続させる」趣旨の遺言の解釈と、遺産分割協議又は審判の要否(最高裁平成3年4月19日第二小法廷判決)

特定の遺産を特定の相続人に「相続させる」趣旨の遺言は、特段の事情がない限り、遺産の分割の方法を定めた遺言であり、何らの行為を要せずして、被相続人の死亡の時に直ちに遺産が相続人に相続により承継される、と判示しました。 事案 […]
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公営住宅の入居者が死亡した場合、その相続人は当該公営住宅を使用する権利を承継しない(最高裁平成2年10月18日第一小法廷判決)

公営住宅の入居者が死亡した場合に、「その相続人が公営住宅を使用する権利を当然に承継すると解する余地はない」と判示しました。 判決文(抜粋) 最高裁平成2年10月18日第一小法廷判決  公営住宅法は、住宅に困窮する低額所得 […]

共有者の一人が死亡し、相続人の不存在が確定し、相続債権者や受遺者に対する清算手続が終了したときは、その持分は、特別縁故者に対する財産分与の対象となり、財産分与がされないときに、民法255条により他の共有者に帰属する(最高裁平成元年11月24日第二小法廷判決)

事案の概要 本件土地は、もとDの所有であったが、同人の死亡により、同人の妻であるEとDの兄弟姉妹(代襲相続人を含む。)28名、合計29名の共有となった(Eの持分は登記簿上22680分の15120、すなわち3分の2と登記さ […]

遺産確認の訴えは、固有必要的共同訴訟と解する(最高裁平成元年3月28日第三小法廷判決)

本判決の内容(抜粋) 最高裁平成元年3月28日第三小法廷判決  遺産確認の訴えは、当該財産が現に共同相続人による遺産分割前の共有関係にあることの確認を求める訴えであり、その原告勝訴の確定判決は、当該財産が遺産分割の対象で […]
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遺産分割協議が成立した場合に、相続人の一人が協議において負担した債務を履行しないときであっても、民法541条によって協議を解除することができない(最高裁平成元年2月9日第一小法廷判決)

本判決の内容(抜粋) 最高裁平成元年2月9日第一小法廷判決  共同相続人間において遺産分割協議が成立した場合に、相続人の一人が他の相続人に対して右協議において負担した債務を履行しないときであっても、他の相続人は民法五四一 […]
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自筆遺言証書における押印は、指印をもって足りる(最高裁平成元年2月8日第一小法廷判決)

本判決の内容(抜粋) 最高裁平成元年2月8日第一小法廷判決  自筆証書によって遺言をするには、遺言者が遺言の全文、日附及び氏名を自書した上、押印することを要するが(民法九六八条一項)、右にいう押印としては、遺言者が印章に […]