1988 CAFE SHOZO

栃木県の黒磯駅から西通りを少し歩いたところに人気のカフェがある。
菊地省三さんという方が経営する「1988 CAFE SHOZO」だ。

1988 CAFE SHOZO

ツギハギのごつっとしたお店の外観からは打って変わり、
店内は、優しい木のぬくもりを感じられる素敵な空間が広がる。

通りと街づくり

以前『d design travel』という雑誌に載っていた菊地さんのインタビューを読んで、
ぜひ一度、お店を訪れてみたいと思っていた。

「1988 CAFE SHOZO」を開いた菊地さんは、黒磯の街づくりも視野に入れていて、
街づくりにおける「通り」の重要性に着目し、通りを歩かせる商店街をつくりあげたそうだ。

東京の人にとっては、歩く商店街なんて当たり前のように聞こえるかもしれないけれど、これを黒磯という街で実現することは並大抵のことではない。車が人間の足になっている土地では、人はなかなか歩かない。

「1988 CAFE SHOZO」には、多くのお客さんは歩いてやってくる。
そして、カフェを中心として、近くの洋服屋や雑貨屋に、黒磯の「通り」はつながっていく。

カフェというコミュニティ

ぼくがお店に入ると、店員さんが「こんにちは。どこから来たの?」と声を掛けてくれた。
オシャレなカフェだったから、雑誌で見たときには敷居が高そうに思っていたけれど、まるで近所に茶飲みに来たかのような、居心地のよさ。

ふらっと訪れることができるカフェは、人と人とを結びつける。
人が集まり、コミュニティが生まれ、街が活性化していくことことを「街づくり」というなら、人が集まるカフェというスペースは、街づくりの原点として機能する。
カフェというコミュニティからはじまる地域再生。

1988 CAFE SHOZOの情報

  • 所在地
    〒325-0045 栃木県那須塩原市高砂町6-6
  • アクセス
    黒磯駅から徒歩10分
  • URL
    http://www.shozo.co.jp

ちなみに、実はこんな風にふらっと訪れることができる場所づくりには私も憧れを抱いていて、ふらっと気軽に訪れることができる法律事務所なんてものをつくりたいと思っている。

カフェから始まる街づくりは栃木の益子や真岡でも

同じ栃木県の益子町も、近年はカフェを中心に活性化しているように思う。
居心地のいい空間には何度でも足を運びたくなるし、足繁く通ううちに、地域のために協力したくもなってくる。

そして益子の隣町の真岡でも、門前という地区が盛り上がりを見せている。
哀愁が漂うほど古びた通りなのだが、ぽつっと始まった古家具店から始まって、
次々とまぶしい感性に満ちたお店が生まれ、街の再生が始まっている。

まだまだ発展の段階にある街の雰囲気もおもしろい。

追記

SHOZO COFFEE STOREは、表参道の 246 COMMON にも出店していた。
東京で、黒磯のカフェに出会ったときには、懐かしい感じがして嬉しかった。

SHOZO COFFEE STORE

これからも地方のお店が元気になりますように。