- 民法第655条
- 委任の終了事由は、これを相手方に通知したとき、又は相手方がこれを知っていたときでなければ、これをもってその相手方に対抗することができない。
条文の趣旨と解説
委任の終了事由(653条)は、相手方に通知するか、又は相手方が知っていた場合でなければ、委任が終了したことを対抗することができません。したがって、たとえば、委任者に終了事由が発生した場合に、受任者が知らなかったときは、その間に受任者が委任事務を処理するのに支出した費用の償還等の義務(650条)を負うこととなります。
条文の位置付け
- 民法
- 債権
- 契約
- 委任
- 民法第643条 – 委任
- 民法第644条 – 受任者の善管注意義務
- 民法第644条の2 – 復受任者の選任等
- 民法第645条 – 受任者による報告
- 民法第646条 – 受任者による受取物の引渡し等
- 民法第647条 – 受任者の金銭の消費についての責任
- 民法第648条 – 受任者の報酬
- 民法第648条の2 – 成果等に対する報酬
- 民法第649条 – 受任者による費用の前払請求
- 民法第650条 – 受任者による費用等の償還請求等
- 民法第651条 – 委任の解除
- 民法第652条 – 委任の解除の効力
- 民法第653条 – 委任の終了事由
- 民法第654条 – 委任の終了後の処分
- 民法第655条 – 委任の終了の対抗要件
- 民法第656条 – 準委任
- 委任
- 契約
- 債権