民法第195条
家畜以外の動物で他人が飼育していたものを占有する者は、その占有の開始の時に善意であり、かつ、その動物が飼主の占有を離れた時から1箇月以内に飼主から回復の請求を受けなかったときは、その動物について行使する権利を取得する。

条文の趣旨と解説

飼主の占有を離れた動物は、時効取得(162条)や遺失物拾得(240条)によって、初めて所有権を取得できるのが本来ですが、家畜以外の動物であるときは、拾得者において、これを野生その他無主のものと考えやすいことなどに鑑み、民法は、家畜以外の動物の占有取得者に対して一定の保護を与えています(舟橋諄一『物権法』)。

条文の位置付け