民法第925条
相続人が限定承認をしたときは、その被相続人に対して有した権利義務は、消滅しなかったものとみなす。

条文の趣旨と解説

限定承認がされた場合、相続人が被相続人に対して有した権利義務は、相続にあたり混同(179条、520条)によって消滅することはないものとされています(本条)。
したがって、限定承認をした相続人が、被相続人に対して債務を負っていた場合には、これを弁済しなければならず、また、被相続人に対して権利を有していた場合には、他の債権者と同様に清算手続に参加して配当弁済を受けることととなります。

条文の位置付け