民法第993条
  1. 第299条の規定は、遺贈義務者が遺言者の死亡後に遺贈の目的物について費用を支出した場合について準用する。
  2. 果実を収取するために支出した通常の必要費は、果実の価格を超えない限度で、その償還を請求することができる。

条文の趣旨と解説

遺贈義務者が遺言者の死亡後に遺贈の目的物について費用を支出したときは、必要費についてはその全額を(本条1項において準用する299条1項)、有益費については、価格の増加が現存する場合に限り、受遺者の選択に従い、その支出した金額又は増加額の償還を請求することができます(本条1項において準用する299条2項)。
果実収取のため、遺贈義務者が支出した通常の必要費は、果実の価額を超えない限度で、受遺者に対して償還を請求することができます(本条2項)。

条文の位置付け