民法第533条
双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行(債務の履行に代わる損害賠償の債務の履行を含む。)を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる。ただし、相手方の債務が弁済期にないときは、このかぎりでない。
平成29年改正前民法第533条
双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる。ただし、相手方の債務が弁済期にないときは、この限りでない。

条文の趣旨と解説

公平の原則から、双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行を提供する、自己の債務の履行を拒むことが認められています(「同時履行の抗弁権」)。

平成29年民法(債権関係)改正

同時履行の抗弁権が成立するためには、同一の双務契約から生じた債務が存在することが必要です。もっとも、本来の給付が履行不能となった場合の損害賠償請求権と本来の給付の履行請求権は同一の性質を有することから、履行不能となった場合でも同時履行の抗弁権は失われないと解されてきました。
平成29年民法改正では、この解釈を明確にするため、「債務の履行に代わる損害賠償の債務の履行を含む」との文言が挿入されました。

条文の位置付け