民法第569条
  1. 債権の売主が債務者の資力を担保したときは、契約の時における資力を担保したものと推定する。
  2. 弁済期に至らない債権の売主が債務者の将来の資力を担保したときは、弁済期における資力を担保したものと推定する。

条文の趣旨と解説

売買の目的となった債権に関して、債務者が完全に債務を弁済できる資力を有するかどうかは、権利の契約不適合の問題ではなく、したがって、債権の売主は、この点について当然に担保責任を負うことはありません。しかし、特約により、債権の売主が、買主に対して、債務者の資力を担保することもあります。

民法は、債権の売主が債務者の資力を担保した場合、いつの時点の資力が担保されるかについて、以下のように推定規定を置きました。

  • 債権の売主が債務者の資力を担保したときは、契約の当時における資力を担保したものと推定されます
  • 弁済期の到来しない債権の売主が債務者の将来の資力を担保したときは、弁済期における資力を担保したものと推定されます

条文の位置付け