民法第481条
  1. 差押えを受けた債権の第三債務者が自己の債権者に弁済をしたときは、差押債権者は、その受けた損害の限度において更に弁済をすべき旨を第三債務者に請求することができる。
  2. 前項の規定は、第三債務者からその債権者に対する求償権の行使を妨げない。
平成29年改正前民法第481条
  1. 支払の差止めを受けた第三債務者が自己の債権者に弁済をしたときは、差押債権者は、その受けた損害の限度において更に弁済をすべき旨を第三債務者に請求することができる。
  2. 前項の規定は、第三債務者からその債権者に対する求償権の行使を妨げない。

条文の趣旨と解説

債権の差押命令により、債務者は債権の取立てその他の処分が禁止され、第三債務者は債務者への弁済も禁止されるので(民事執行法145条1項)、債務者は弁済を受領することができなくなります。
本条の趣旨は必ずしも明瞭ではないものの、一般的には、債務者に対して弁済をした第三債務者は、差押債権者に対しては、その債務が消滅したことを主張することができず、したがって、差押債権者は、差し押さえた債権がなお存在するものとして、第三債務者に対して弁済を請求しうるという趣旨であると考えられています(我妻栄『新訂債権総論』)。

条文の位置付け